心理検査について

About psychological assessment

心理検査とは、広く知能水準や発達水準、
パーソナリティを評価するための検査を指します。

心理検査を受ける目的

青山こころセラピー事務所では、困りごとや悩みごとを改善していくために必要な情報を集めることを目的に、心理検査を実施しています。

心理学の知見で、人は意外と自分自身のことを知らないということが明らかになっています。 それは、「自分や他人も気が付いていない、知らない自分」の領域で、心理学では無意識といいます。

人は、日常生活の中で刺激を受けて、考え、判断して行動しています。 しかし、日常生活において全ての時間を意識して、判断や行動をしているわけではありません。 考えてばかりいると、円滑な行動ができなくなってしまうため、脳は大部分の思考や感情を無意識の領域に委ねて活動しています。

例えば、閃きや思いつきは、無意識の領域から導かれているものです。
それが、どうしてそう思ったのかと聞かれても、その理由が自分でもよく分からないものです。
同じように、理由が自分でも分からないけれど、例えば、会社や学校に行けない、外出したいと思っても外にでるのが怖い、人に会いたくない、急に眠れなくなったなどということも、「自分や他人も気が付いていない、知らない自分」の領域である無意識で起こっていることが影響している可能性があります。

心理検査では、「自分の知っている自分」や、「他人から見た自分」といった意識の分野のほかに、「自分や他人も気が付いていない、知らない自分」という無意識の分野を測定することで、客観的に自分自身を把握することができます。

自分の特徴を客観的に把握し、理解を深めていくことができれば、より困りごとや悩みごとについて改善しやすくなるでしょう。

ウェクスラー式知能検査(WAIS-Ⅳ・WISC-Ⅴ)

ウェクスラー式知能検査は、主に物事の理解、知識、課題を解決する力といった、認知能力を測定するための心理検査の一つで、世界各国で使用されている国際的に信頼された臨床検査です。
ウェクスラー式知能検査は、心理アセスメントに関する知識と経験を備えた専門家が所属する、保健医療、福祉、教育などの限られた専門機関でのみ実施が許可されています。
青山こころセラピー事務所では、17歳から90歳までの青年及び成人を対象としたWAIS-Ⅳと、5歳から16歳までの子どもを対象としたWISC-Ⅴの2種類のウェクスラー式知能検査を導入しています。

ウェクスラー式知能検査では、知能や発達が一般的な水準と比べてどのくらいなのか、どのようなことが得意で、どのようなことが苦手なのかを明らかにすることができます。 検査を受ける方の得意分野、苦手分野がわかるため、今後の生活がしやすくするためのヒントを得ることができます。

知能検査の結果の解釈に大切なこと

知能検査では、発達の状況や知的能力の程度を測定した結果を、数値にして算出します。
そもそも知能とは、目や耳から得た情報を正しく理解して合理的に考えることで、効率よく環境に合わせた対応をする能力を指します。

知能指数(IQ)は、知的能力が、同年齢の平均値からどの程度ずれているかを数値化したものです。
知能指数の基準値は100です。約95%の人は、知能指数が70から130の間に収まります。

知能検査では、全体の知能指数だけではなく、言葉の力、目で見たものを理解する力、考える力、目や耳の記憶力やその記憶を使う力などを、いくつかの側面に分けてそれぞれの知能指数を算出することができます。 その測定した結果を見て、どのような力が得意であるか、また苦手であるかを分析します。

ただ、知能検査での測定結果は、自分自身を理解するために重要な観点の一つでしかないということです。 知能が高い人はできることが多く、低い人は何もできないというイメージを持っている方は多いと思います。 しかし、世の中には知能指数が高いのにできないことが多い人や、知能指数が高くはないけど他の人よりできることが多い人が存在します。
これは、人は知能の高さだけで優劣がつけられないということであり、知能指数の数値だけで喜んだり心配したりしてはいけないことを表しています。

困りごとや悩みごとを改善していくためには、知能以外にも、性格や発達特性、適応行動力や自立活動力といった側面を知り、総合的に理解することが大切です。 数値だけを見るのではなく、結果をどう解釈して困りごとや悩みごとの改善に生かすのかを、公認心理師にご確認いただければと思います。

人の心を考えることができても、理解することはとても難しいものです。 理解できなかったことや分からないこと、疑問や不安があれば、遠慮なくご質問ください。
私たちは、丁寧に分かりやすく説明いたします。

心理検査の予約について

心理検査を希望される方には、カウンセリングを行い、ご相談内容やこれまでの経緯をお話しいただき、心理検査とカウンセリングでどのようなことがお役に立ちそうかを一緒に検討します。
心理検査とカウンセリングの目的や方針について合意が得られた方のみ、心理検査の予約を承ります。

心理検査の予約は、担当カウンセラーが承ります。 カウンセリングをご利用の際にお申込みいただくか、ご利用後に担当カウンセラーまでメールでお問い合わせください。
なお、心理検査はインターネットからの予約は承っておりませんので、予めご了承ください。